2017.03.20 00:00 更新
2017.03.20 取材
NCASEブランドのMini-ITXケース「NCASE M1」よりもさらに小さいという、独DAN CasesブランドのMini-ITXケース「A4-SFX」がアキバに登場。ただし、現時点では販売予定がないサンプル状態。某代理店関係者が個人的に輸入したという代物だ。
発売されるがいなや、Mini-ITX対応ケースとしては異例のヒット作となったNCASEブランドのMini-ITXケース「NCASE M1」。そんな「NCASE M1」国内デビューの仕掛け人となった某代理店関係者のS氏が、昨年より個人的に注文をしていた、独DAN CasesブランドのMini-ITXケース「A4-SFX」が今週届いた。早速パーツを組み込んだサンプルを見せて頂こう。
DAN Cases「A4-SFX」 | |
「NCASE M1」(右)との比較 |
「A4-SFX」は、自作市場で好評だった「NCASE M1」よりもさらなる小型化を目指し、クラウドファンディング「Kickstarter」でプロジェクトがスタートしたMini-ITXケース。2016年3月に受付が始まると、わずか数日で目標額を達成。S氏いわく「昨年6月にカード決済され、ようやく3月14日(火)に製品が届いた」という。
独在住のダンさんが作ったから「DAN Cases」らしい | 最終的には1,530名が購入。日本向けには57台が出荷されているようだ |
内部は、中央で2分割されるチャンバー構造を採用。右側は電源ユニットやマザーボード、左側はグラフィックスカード搭載エリアとしている。
極力余分なスペースをそぎ落とし小型化を図った印象だが、グラフィックスカードには、ASUSのSTRIXシリーズやMSIのTwin Frozrシリーズといったハイエンドモデルが搭載できるよう設計。マザーボードとグラフィックスカードを接続する付属のライザーケーブル(300mm)は、プロジェクトに協力した3Mが手掛けている。
電源ケーブルはフロントを通り、ボトム側からリアへ通す | |
電源ユニットはDiracの「TESLA CUBE SFX」。マザーボードはMSI製で、CPUクーラーは高47mmのCRYORIG製「C7」 | 長さ約300mmのMSI製「GTX 980 GAMING 4G」を搭載。2スロット厚であれば、大抵のグラフィックスカードは搭載できる |
メッシュ仕様の両サイドパネルは、「NCASE M1」で採用されたツールレスではなくネジ留めを採用。これには理由があり、不快な振動によるビビリ音防止に加え、ギリギリまで詰め込んだケーブルの圧力により、プッシュピンだけでは外れてしまう可能性があるためだという。
両サイドパネルはプッシュピン+ネジ留め。ボトム部分には4カ所にゴム足を備えている |
シンプルなデザインの本体の製造は、Lian Liが担当。素材には1.5mm厚のアルミニウムが採用される。なお外形寸法はW114×D318×H200mm、重量は1.25kg。ドライブベイレイアウトは2.5インチシャドウベイ×3(ボトム部/7mm厚)で、冷却ファン搭載スペースは用意されていない。
また、各有効スペースは、グラフィックスカードが奥行き295mmまで(高さは144mmまで)、CPUクーラーは高さ48mmまで、電源ユニットはSFX/SFX-L規格に対応する。
こうなると気になるのが、国内販売の可能性だ。同様のコンセプトだった「NCASE M1」を販売した経験を活かし、どうにか取り扱う方向で、今後調整していきたいという。サイドパネルのアクリル化や、フロントUSBを3.1に対応させるオプションもあるようで、それらを含めた国内デビューに期待したいところだ。
マニュアル記載のSpecial Thanksの欄にはLian Liや3Mといった名前も確認できる |
文: エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
DAN Cases: https://www.dan-cases.com/