エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.541
2017.02.01 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 Tawashi
「COMPUTEX TAIPEI 2014」でのDIY水冷参入表明から始まったThermaltakeの「DIY水冷普及計画」。早いもので3年が経過し、カスタム水冷用の基本パーツが一式揃った「Pacific」シリーズのスターターキットにハードチューブモデルが加わるなど、より専門性の高いレベルにまで到達した。
2017年も積極的な姿勢に変わりはなく、年明け早々にラスベガスで開催された「CES 2017」では、多数の新製品を発表。構築したDIY水冷を美しく魅せるPCケースのリリースも予定され、”普及計画”は着々と進行している。
そんな中、昨年お届けしたエルミタ的速攻撮って出しレビューでは、オールインワンキットの「Pacific RL360 D5 Hard Tube RGB Water Cooling Kit」(型番:CL-W129-CA12SW-A)を使い、DIY水冷の基本を学びながら水冷マシンを組み上げた。必要なパーツが揃うキットだけに、手順さえ間違わなければ、誰でも本格的な水冷PCが完成することを詳しく解説した。とは言え、DIY水冷は好みのパーツを組み合わせて組むことが最大の魅力。基本ができれば、目指すは「応用」だ。
そこで本稿では、再度著名MODDERである門馬ファビオ氏の手ほどきを受け、「Pacific」シリーズのカスタムパーツを駆使し、DIY水冷マシンのアップグレードに挑戦する。
前回に引き続き、講師役はMODアーティストとして著名な門馬ファビオ氏。これまで数多くのMOD PCを製作し、今や多数のイベントにも招かれる存在 | |
こちらはGIGABYTEのIntel 200シリーズ「AORUS」ブランドを、スポーツカー「ブガッティ」をイメージして表現した、MOD PCの新作 |
作業開始にあたり、Thermaltake製のE-ATX対応ミドルタワーPCケース「Core V51」(型番:CA-1C6-00M1WN-00)に組み込んだ水冷PCを用意。これをベースとして、さまざまなカスタムを施していく。今回作業するのは、以下の4項目だ。
なお水冷パーツは、人気のオールインワンキット「Pacific RL360 D5 Hard Tube RGB Water Cooling Kit」を使い、組み込みを行っている。
DIY水冷化済みの「Core V51」。内外装ブラックのボディカラーに、フロントは通気性を高めるメッシュ仕様。今回のレビューでは、このマシンをベースにカスタマイズを行う |
具体的には、ウォーターブロックに「Pacific W1」、ポンプ一体型リザーバーは「Pacific PR22-D5」、ラジエターには、材質が軽量で耐食性の高いドイツ製の高品質アルミ合金素材を採用する360mmサイズの「Pacific RL360」を搭載。クーラント液の循環は、CPUを水冷化する場合の基本的なスタイルだ。
内部に0.15mmピッチのマイクロフィン構造を採用するウォーターブロック「Pacific W1」 | 「Core V51」では、フロントよりのドライブベイを外せば360mmクラスのラジエターやポンプ一体型リザーバーが搭載できる |