エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.666
2018.06.30 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 池西 樹
PLEXTOR「M8VC」シリーズ512GBモデル「PX-512M8VC」 (近日発売予定)製品情報(PLEXTOR) PLEXTOR「M8VG」シリーズ512GBモデル「PX-512M8VG」 (近日発売予定)製品情報(PLEXTOR) |
今回取り上げるのは、間もなく国内発売が開始されるPLEXTORのメインストリーム向け「M」型番の新作SSD「M8V」だ。“ハイエンドTLC SSD”を標榜する「M7V」の正当後継にあたる製品で、NANDフラッシュは東芝の15nm Toggle TLC NANDから、東芝の64層TLC 3D NANDフラッシュ「BiCS3」へ、またコントローラはMarvellのサーバーグレードIC「88SS1074」から、Silicon Motionの「SM2258」へ刷新されている。
NANDフラッシュの世代は異なるものの「M」型番ではおなじみの東芝製を採用 | コントローラにはDRAMキャッシュ対応のSilicon Motion製ICを搭載 |
特にコントローラについては、これまでの「M」型番モデルは、ほぼすべての製品でMarvell製サーバーグレードICを採用してきたことから、どのような影響があるのか気になるところ。オーバープロビジョニング領域を使わずに転送速度を高速化する独自キャッシュ技術「PlexNitro」、長期間安定性した性能を維持する「TrueSpeed」、データの精度とSSDの信頼性を保証する「LDPCテクノロジー」などの独自技術や、48時間の連続テストを始めとする厳しいテスト基準は従来通りということだが、実際の性能や安定性については、後半のテストセッションでじっくりと検証していきたい。
48時間におよぶアクセステストや4,000回のアイドルテスト、250回のパワーサイクルテストなど厳しい出荷前テストは「M8V」シリーズでも実施されている |
その他、個人データ保存用の隠し領域を作成する「PlexVault」や、使用頻度の低いデータを自動的に判別して圧縮する「PlexCompressor」、メインメモリの一部をインテリジェントキャッシュとして使用する「PlexTurbo」など、PLEXTOR独自ユーティリティーにももちろん対応している。
フォームファクタは7mm厚の2.5インチ(画像左)とM.2 2280(画像右)の2種。「PlexNitro」によってオーバープロビジョニング領域が不要になるため、容量はそれぞれ128GB、256GB、512GBの3モデル展開 |
フォームファクタは、7mm厚の2.5インチ「M8VC」シリーズと、M.2 2280の「M8VG」シリーズの2種で、いずれも容量は128GB、256GB、512GBの3モデル展開。公称転送速度は容量により異なるが、今回検証する512GBモデルでは、シーケンシャル読込560MB/sec、書込520MB/sec、ランダム読込82,000 IOPS、書込81,000 IOPSとされ、いずれもSATA3.0(6Gbps)インターフェイスの限界に近い数値。なお書込耐性は128GBあたり70TBW、MTBFは150万時間で、製品には3年保証が提供される。
「PX-512M8VC」(画像左)と「PX-512M8VG」(画像右)のCrystalDiskInfo 7.6.0の結果。対応規格や機能に違いはない |