エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.892
2020.07.22 更新
文:エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
GIGABYTE「B550 AORUS MASTER」 市場想定売価税込42,000円前後(2020年6月20日発売) 製品情報(GIGABYTE) |
従来のミドルレンジ向けチップセットと比べて、最新のAMD B550搭載マザーボードは、やや趣が異なるようだ。最先端の機能や上位グレードのコンポーネントが贅沢に詰め込まれた、やたらと気合の入ったモデルが多い。GIGABYTEからAMD B550搭載マザーボードのフラッグシップとしてリリースされた「B550 AORUS MASTER」は、その最たるものだ。
ミドルレンジチップ搭載モデルとは思えない、合計16フェーズの堅牢な電源回路を搭載。かなり大振りなヒートシンクを備え、冷却面でも抜かりがない |
「70A Power Stage」とInfineon製デジタルPWMコントローラを組み合わせた電源フェーズは、なんと破格の合計16フェーズ構成。その冷却には、従来型ヒートシンクの3倍の放熱面積をもつ「Fins-Array ヒートシンク」を採用するほか、電気抵抗と発熱を低減する「2X Copper PCB」が使用されるなど、冷却対策も万全だ。
いずれもオーバクロックを含めた高負荷環境での安定動作を追求した、ハイグレードな装備が揃っている。まるでクロックが引き上げられた「Ryzen 3000XT」シリーズの登場を見据えたかのような、充実した設計が頼もしい。
各種シールド仕様のスロットが採用され、PCI-Express4.0対応のM.2スロットにはすべてヒートシンクが装着されている |
また、最大5,400MHzのオーバークロックメモリをサポートするメモリスロットは、頑丈かつESD発生を防ぐシールド仕様の「Ultra Durable Memory Armor」。ストレージはPCI-Express4.0対応のNVMe SSDを搭載可能なほか、3基備えるM.2スロットには、すべて専用ヒートシンクの「AORUS M.2 Thermal Guard」が装着されている。やはりPCI-Express4.0に対応するプライマリの拡張スロットは、重量級カードを受け止める装甲仕様の「Ultra Durable PCIe Armor」だ。
ネットワーク機能もまた、2.5ギガビットLANとWi-Fi 6に対応する強力な構成で、AMD X570モデルと比較しても引けを取らない。さらにハイレゾ再生やDTS:X Ultraサラウンドに対応した高音質オーディオ回路「AORUS AMP-UP AUDIO」を搭載するなど、ゲーミングマザーボードに相応しい機能が揃う。
もちろん「RGB FUSION 2.0」に対応したRGBイルミネーションも標準装備。RGB LEDピンヘッダも複数備え、魅せるマシンのコアとしても、一級品の機能を備えている。
ゲーミングブランド「AORUS」のロゴが大きくデザインされた「B550 AORUS MASTER」のパッケージ。サイズは一般的なミドルレンジマザーボードのそれと変わらない |
優れた電源回路やコンポーネント、強力なネットワーク機能といった主要な機能はパッケージ裏で確認できる。内部にはマザーボード本体に加え、Wi-Fiアンテナや各種ケーブル、マニュアル、ステッカーなどが同梱されていた |