エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.947
2020.12.26 更新
文:撮影・エルミタージュ秋葉原編集部 松枝 清顕
Antecの新作「DP502 FLUX」は、「DP(Dark Phantom)」シリーズに属しながらも、同社が新たに提唱する「F-LUX PLATFORM」にカテゴライズされたミドルタワーPCケースだ。すっかり忘れてしまった読者のために、もう一度「F-LUX PLATFORM」を説明しておこう。
かく言う筆者も多少記憶が定かではない部分があるため、この際きちんと復習すると、FlowとLuxuryを組み合わせた造語である「FLUX」は、エアフローを見直した内部設計が最大のアピールポイント。成熟されたボトムカバー付きミドルタワー筐体のスタイルから殻を破るべく、排熱効率に軸を置き、これまで以上に優れた内部エアフローが構築されているという。2020年9月に検証した「DF600 FLUX」の兄弟モデルは、外観スタイルこそ違う個性で市場に投入されるが、内部設計はほぼ同一と考えていいだろう。
なお共通筐体を採用する「FLUX」は、当初より第3弾までが予告されていたが、12月2日にはグローバル市場向けに「P10 FLUX」が正式に発表されている。これで一連の”FLUX計画”は完結だが、市場の動向(つまり売れ行き)によっては、「DF(Darkfleet)」「DP(Dark Phantom)」でもない「FLUX」シリーズが独立して展開される可能性もあるだろう。
Antec「DP502 FLUX」(ブラック) 市場想定売価税込11,480円(2020年12月26日発売) 製品情報(株式会社リンクスインターナショナル) |
Antecが提唱する【F-LUX PLATFORM】:Darkfleetシリーズに属する新型PCケースに付けられた「FLUX」は、FlowとLuxuryを組み合わせた造語。エアフローレイアウトを最適化し、これまでに無いアプローチで、システム全体の冷却構造を見直した。 |
評価サンプルに触れる前に、スペック表から「DP502 FLUX」の概要を確認する。対応フォームファクタはATX、MicroATX、Mini-ITXで、分類はミドルタワー。主素材はスチールで、要所の副素材にプラスチック、サイドパネルに4mm厚の強化ガラスがそれぞれ採用されている。また外形寸法は幅220mm、奥行き463mm、高さ486mmで、重量は7.55kg。ミドルタワーPCケースとしては、標準的な数値と言える。
カラーはブラックの他、ホワイトモデルも用意。ブラックモデルとの違いは色のみならず、フロント標準搭載ファンがARGB LED非搭載のスクエアファン(120mmx3基)が搭載されている。
Antec「DP502 FLUX White」 市場想定売価税込10,980円 製品情報(株式会社リンクスインターナショナル) |
なお外装パッケージは、幅282mm、奥行き530mm、高さ527mm。梱包材および付属品を含めた総重量は8.7kg。店頭購入による持ち帰りは可能なレベルだが、できればカートを準備しておきたい。