エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1096
2022.01.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
まずXPGブランドについて少々触れておこう。遡ること2019年6月のCOMPUTEX TAIPEIレポート記事を読み返すと、XPGブランドからは初となる2種類のPCケースが発表されている。取材班の話によると、そもそも半導体に強いADATAが、ゲーミングブランドとしてXPGを立ち上げ、メモリやSSDに留まらず、入力デバイスやヘッドセットを市場に投入。徐々に認知度が上がると共に、ブランドに統一したPCが欲しいという要望から、PCケースの販売が決まったという。
COMPUTEX TAIPEI 2019では、「XPG BATTLE CRUISER」「XPG INVADER」の2機種を発表。前者はXPG BATTLE CRUISERと同日、後者は2020年12月より国内で販売が開始されている |
そんな中、今回取り上げる「XPG DEFENDER PRO」は、発売から1年が経過しつつもエイデータテクノロジージャパン株式会社(本社:東京都千代田区)が太鼓判を押す自信作。ブラックとホワイトの2色展開から、後者「XPG DEFENDER PRO-WHCWW」が2021年末に編集部へ届けられたというワケだ。なお執筆現在(2022年1月)、ADATA XPGのサイトには、すでに合計8機種のPCケースがラインナップしている。発表からかれこれ2年半が経過しているから、なかなかのペースで増殖している事になる。ちなみに同シリーズでは、カラーバリエーションとして、ブラックモデル「XPG DEFENDER PRO-BKCWW」も同時発売。好みで選択すればいい。
XPG DEFENDER PRO-WHCWW 実勢価格税込13,800円前後(2021年1月28日発売) 製品情報(ADATA/XPG) |
XPG DEFENDER PRO-BKCWW 実勢価格税込13,800円前後(2021年1月28日発売) 製品情報(ADATA/XPG) |
実機に触れる前に、スペック表から「XPG DEFENDER PRO-WHCWW」(以下:XPG DEFENDER PRO)の概要を把握しておきたい。
ミドルタワーにカテゴライズされるボディサイズは、幅が220mm、奥行きが441mm、高さが492mmで、重量は7.35kgとされる。主素材はスチール(SGCC)で、副素材にはプラスチック、さらに左サイドパネルには3mm厚の強化ガラスが装着されている。
なお手元資料によると、対応マザーボードはE-ATX、SSI-CEB、SSI-EEB、ATX、MicroATX、Mini-ITXと幅が広い。XPG DEFENDER PROに限らず、近頃のPCケースにE-ATX規格(305x330mm)対応が多い理由は、多くの製品でフロントパネルまで構造物が一切ないため。以前ならフロント寄りはシャドウベイの定位置だったが、裏配線スペースやボトムカバー内の活用、さらにストレージの主流が3.5インチHDDから2.5インチSSDに移行したことで、PCケースのトレンドが一変。これまでフルタワーPCケースが必要だったE-ATX規格も収納できるようになったワケだ。
パッケージは茶箱で、外形寸法はいずれも実測で幅約285mm、奥行き約560mm、高さ約510mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は公表値で9.53kg±5%とされる。頑張ればカート無しでも店頭から持ち帰る事ができるだろう。